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ぴら

Author:ぴら

辛口多し。。。ごめんね。。

pyramid8390


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§ 七本の色鉛筆 
[20091112]
七本の色鉛筆

七本の色鉛筆

「眠れなかったの、お父さん?」
「ああ、けど、心配しなくていい、すぐ立ち直るさ。
 なにしろ、私は子宝に恵まれているからねえ。
 母さんはな、よく私に言ったもんだ、家には財産もなにもないけど、
 きれいなきれいな七本の色鉛筆があるって」


故・矢代静一氏の作品だと言うことをコロッと忘れ
チケットが手元に来た時から単なる家族物だと勝手に思っていた。。

笑いも散りばめてはあるけど
出てくるエピソードはけっこうハードだったりする。

この作品は36年前、1973年に文学座で初演されたらしいっす。
そのときのチラシが岡森諦さんとこにあったのでちと拝借。。

091023-chirashi.jpg

すげえ。。
芝居を観た後にあらためて見ると相関図もわかってますますすげえ。。

今回初演にはなかったであろう演出もあった。
次女役の女優さんが案内人のような役回りも兼ねた演出。
それと客席に向けた娘たちの自己紹介。
これは初演時になかったかどうかの判断はしかねますが。。
劇中に出てくるソーントン・ワイルダーの『わが町』をなぞった演出なのかな。。
よくわかりませんけど。。

とにかく。
36年前から更に遡ること8年。
1965年に喜多家のお母さんが亡くなって初七日。
そこから始まる物語。。


 
喜多家のお父さんは小林隆さん。
いい人過ぎるだろ~
末の双子が自分の子じゃなくても他の子と同じように育てて
妻の死から8年後には双子の実の父親と家族同然のお付き合いしてる。。
ま、これが悲劇を生むわけですが。
人がいいにもほどがある。。
でも強い人だよね、このお父さんは。
奥さんのみちるさんを、娘たちを愛してたんだなぁ。。
コバさん好きだなぁ、ほのぼのしてて。
だからたまに怒ると本気感あるし。

双子の実の父親、田所が岡森さん。
みちるさんに横恋慕して、、出征を盾になんとレイプ。。
出征前に終戦、、みちるさんの妊娠発覚で逆ギレ。。
な、な、なんと、まだ幼い喜多家の次女菊ちゃんにネタバレ。。
これだけでもとんでもない男ですが。
みちるさんの死の前後、知らぬこととはいえ
実の娘の文代と交際。。深い関係ではなかったようだけど。。
それなのに。。もともと悪い奴じゃない的な後半なんで役者を選ぶ役だと思う。。
ブログで苦労してます感漂う岡森さんですが(笑)
気持ちはなんとなくわかります。。熱演でした。

長女の恵子は猫ホテの佐藤真弓さん。
黒ブチメガネだと乾電池の角替さんに似てる。。
おっとりしてそうだけどまわりをよく見てる、ちょっと行き遅れちゃった長女。
テーマカラーは着物のですかね。
遅いなりに良縁に恵まれて子供も授かって。
幸せになってよかったねの恵子さんでした。

次女・菊は無名塾の江間直子さん。
案内人も兼ねるので台詞の量も多い。。
子供の頃に田所に言われたことと、それをお父さんに告げ口したことがトラウマ。
姉妹の中では冷めた存在ね。
冷めてるけどどっか家族思いだし、特に双子の妹を気にかけてるっぽい。
菊さんのテーマカラーはかな。。
台詞がなくても舞台の上に佇んでたりするし
回想シーンでも舞台の隅で見てなきゃなんなかったりで
休憩なしの2時間10分ほぼ出ずっぱり。。お疲れ様です。。
口跡がいいので聞きやすかった。

三女・みな子は扉座の高橋麻理さん。
大学出て二度の離婚を経て年下ダンナとおでん屋経営。
男っぽい物言いだけど明るくて面倒見はよさそう。
おしゃべりだけど四女と違って余計なことは言わない人。
ダンナとおそろのTシャツがオレンジなんでテーマカラーは
扉座掲載の宣材写真は女らしい感じですな。。
この芝居では江戸っ子でぇいって役でした。。ハマってた。。

余計なことばっかり言う四女のまりは文学座の佐藤麻衣子さん。
チラシ見たときゃ20才そこそこかと思ったんですが29才のようで。
いいとこの奥様らしく見た目は派手。
なのでテーマカラーは
この人がいらんことばっかり言うてね。。。
何も考えずに思ったこと口にしてしまう人ね。
悪気がないぶん厄介な人。。
童顔の佐藤さんですが、芝居が上手いんでね。
悪気はないけど嫌な、でも憎めないブルジョア奥さんになってた。

肺だか心臓だかを病んでる五女の明子は加藤亜矢子さん。
病弱なんで前半顔色が悪い。。片桐はいりさんに似てた。
8年後は手術で全快。。えぇって感じだけど。。
前半とは顔つきも別人。
ブルーのスカートでテーマカラーは
なんかもにょもにょっとした存在感がある。。
どういう出自の女優さんか知りませんが達者な人です。

双子の六女・文代と七女・巴絵。
文代は元セーラームーンの黒木マリナさん。
黒木真由美さんの娘さんなのね~まだ21才なのね~
お母さんは健康的な小麦色の肌で売ってたけど、娘さんは超色白。
文代は母親そっくりってんで、お母さんのみちる役もやってる。
達者な姉妹に囲まれてまだ発展途上というのは否めませんが
体当たりで演じてる感じが気持ちいい。。
文代もみちるも難しい役だもんね。。
テーマカラーは

巴絵はミュージカル畑の宮菜穂子さん。
あっけらかんとした笑顔は末っ子に相応しいけど
実年齢は9つも違う双子なのね。。別に違和感はなかったけどね。
絶対音感の持ち主で一番純粋な末っ子を好演。
テーマカラーは
純粋すぎてカソリックに傾倒して尼さんに。。
巴絵もけっこう難役だと思うんだよね。。
迷いは複雑だし、最後の立ち去りは背中で全部表現しなきゃならんしね。。
一生を神に捧げる決心したなってのは伝わってきた。
さすがに歌うまいね。
ちょっとだけ文代とデュエットするけど場数が違うやね。。

修道院院長の蓬莱照子さんの貫禄はカンパニーNo.1。
院長先生はフランス人なんだよ~なんとなくフランス人に見えた。。

恵子と見合いして結婚する宮島の川本裕之さんが面白い。
お人好しっていうかね、恵子と似た者夫婦ってのがよくわかる演技。

みな子のダンナの竹岡真悟さんがギャンブル狂いって設定にハマってる。
これ、むちゃくちゃ褒めてますから。。。

菊の少女時代の木村奏絵ちゃんも頑張った。
これもかなり難しい役だと思うもん。
小学五年生でよく頑張った。

ザ・演劇ってのを観たなぁって思う。

あちこちから適役集めましたよ~的プロデュース公演が増えるといいなと。

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2009-11-12(Thu) 19:24 | 観劇 | ストレートプレイ | CM(0) | TB(0) | 編集 |

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