出演者でよかったのはまず
江波杏子さん。
第二次世界大戦の敗戦国になったイタリア。
その首都ローマに住む元貴族の女。
ストーン夫人に男を紹介して金を巻き上げる女。
いや~めっちゃ怖くってめっちゃキレイ。
ストーン夫人がアメリカ人だから復讐の意味もあるのね。
存在感も
麻実れいさんをしのいでダントツ。
ブロードウェイの脚本家で、作品の案内人も兼ねる
今井朋彦さんもよいね。
今井さんが出てくるとほっとしたのは何故だろう。。。
ストーン夫人に付きまとうホームレス少年は目が利いてる。
メイクのせいもあるかもしれんけどね。
鈴木信二くんというらしい。
台詞がないのでどんな声してんのかわかんないし
演技的にはどうなのかも判断しづらいけど
ちょっと気になる存在でした。。
ストーン夫人の夫の
団時朗さん。
お腹にいっぱい巻いてメタボが似合いすぎる。
出番少な目だけど、奥さん大好きなのがよくわかるストーン氏でした。。
で、肝心のストーン夫人の麻実さんですが。。
ん~。。。
夫に溺愛され、甘やかされ。
年に合わないジュリエット役なんかやらされてる女優。
ん~~。。。
旅の途中で夫を亡くし、ローマに滞在するアメリカ人女優。。。
ん~~~。。。
女優役ばっかりやってて飽きませんか、と。
それはともかく。
麻実さんはね、若い男に溺れる女には見えないんだよね。。
夫を亡くした喪失感はちゃんと表現してるけど
ストーン夫人の肉欲に溺れてしまう愚かさがない。
ラスト、ホームレス少年に鍵を投げるのも
肉欲ゆえの愚かさを表してるんだと思うけど
麻実さんだとピザでも食べさせてやるんじゃないかみたいに見えちゃう。
で、そのストーン夫人が溺れる男に
パク・ソヒさん。
ごめん、これはミスキャストでしょ。
「こんな男に溺れんのかよアンタは」と
ストーン夫人が客に思われちゃってはダメでしょ。
ジゴロの色気もないし
うしろめたさを感じるピュアさもない。
それとさー。
ストーン夫人を落とそうって時、
無駄な動きが多いのがものっそ気になってイライラ。
ストーン夫人が袖にした男三人を演じた
浜田学さんと配役が逆だろー。
浜田さんでも弱いとは思うけど。
てな感じで。
真ん中あたりに満足できなくてね。
これ、アッカーマン氏じゃなくて
ルヴォー氏が演出したらいいんじゃないかなーと。
そんなことを思った2009年春・渋谷。。。