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ぴら

Author:ぴら

辛口多し。。。ごめんね。。

pyramid8390


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§ リチャード三世 2回め & 3回め 
[20090203]
リチャード三世 リチャード三世

リチャード三世

めんどいので1/31マチネと2/1千秋楽をまとめて。。

2回め3回めと観て、いのうえさんがやりたかったことが
なんとなくわかった気がする。

脚本はほぼ原作に忠実。
大きな違いは、原作に名前だけは出てくるけど
登場人物にはいないエドワード四世とエリザベスの娘が
今回は舞台に登場したこと。

原作には名前しか出てこないわけだから
原作に忠実なこの舞台では娘エリザベスにはいっさい台詞がない。
一幕で母エリザベス、弟ヨーク公と一緒に出てきて
弟をかばい、母をなぐさめる。
二幕では秘かに王宮を脱出してリッチモンドの元へ。
それでも終始台詞なし。

これがいのうえさんがやりたかったことを理解する一つのポイントかなぁと。

薔薇戦争のヨーク家vsランカスター家の構図と
グロスター公リチャードvs王妃エリザベスを
重ね合わせることを重要視したというか
明確な対立構造を作りたかったのかなぁと。。

ランカスター家リッチモンド伯と
ヨーク家の血を引く娘エリザベスの結婚で
ランカスター家とヨーク家が一つになって薔薇戦争が終結。

リッチモンド伯ヘンリー戴冠の場にリチャードの死体を浮かび上がらせ、
王妃エリザベスをその場に立ち会わせることで
リチャードvsエリザベスの対立もエリザベスの勝利で終結。

ラストに王妃エリザベスを存在させるために
娘エリザベスがどうしても必要だったんじゃないかと。

原作のラストは家来を従えて戴冠したリッチモンドの演説だけだもん。
蜷川さんのいっちゃんリチャードの時も
鈴木豊さんのリッチモンドの演説をきっちりやって幕だった。

ランカスター家の前王妃マーガレットの呪いを
気にもかけないリチャード、
同じ立場になってマーガレットに呪いの教えを乞うエリザベス。

誰も信用せず、自己愛のみで王位を狙い、
血縁者すら邪魔なら殺し、母親からも疎まれるリチャード。
王妃になったのをいいことに、兄や連れ子に爵位をもらって王室に君臨、
夫、幼い息子たち、兄の死を嘆き悲しむエリザベス。

普通に考えて相容れるはずのない二人が絡むラスト近く。
リチャードが娘をくれとエリザベスに迫るシーン。
あそこが面白いのは当たり前なんだなぁ。。

タヌキの化かし合いなんだよね。
そりゃリチャード目線で観ちゃうし
「ぶゎ~~~~~か!」で笑っちゃうけど
向こうのほうでエリザベスも
絶対「ぶゎ~~~~~か!」って言ってるよね。。
リッチモンドの求婚をあっさり受け入れてるんだもん。

従来の『リチャード三世』より一歩踏み込んだ、
というと大げさかもしれないけど
作り手側の視点としては面白いんじゃないかと。


 
で。
リチャードとエリザベス中心に散々語っておいてなんですが。
この『リチャード三世』
銀粉蝶さんなしでは語れない。

蜷川版マーガレットは幽霊のごとくあまり動かず
呪術師のように威厳を持って呪いの言葉を吐く。
いのうえ版マーガレットは感情のまま。
人間くさく動きまわり恨みつらみを並べたてる。
銀粉蝶さんは「もう黙ってはいられない!」で前面に出てきてからは
劇場全体を完全に手の内に入れてしまった。
そこからは出てくるたびに客席を完全に味方につけてしまい、
リチャードの悪辣ぶりと臣下の連中の小悪党ぶりを浮かび上がらせた。
超怪演、そして超名演。

ヨーク公夫人の三田和代さん。
息子を息子に殺されて、孫も息子に殺されて。
悲しい中にも強さを見せてくれた。
祝福を望むリチャードに怒りを含む戸惑いの表情。
「私の祈りは敵方の勝利のため」と
毅然と立ち去る凛とした後ろ姿。
絶品です。

この二人の名女優のいいところをぜひ盗んでほしいと思う
久世星佳さんが王妃エリザベス。
したたかさと強さ、そして弱さを上手く出した。
古ちんに対峙できる同年代の女優として
キャスティングされたんだろうけど
役目はきっちり果たしたね。
久しぶりに久世姐さんの芝居を堪能したーって感じ。

三人のシーンは見応え充分だったねぇ。。

もう一人の女優さん。安田成美さん。
アンってさ、難しい役のわりに出番少ないし
たいしてオイシイ役じゃないからね。。
ものすごキレイなんだけど、
声がコントロールできなくて苦労してる感じでしたな。
長いブランクの壁はキツかったねぇ。。


で、男優陣。
ワンシーンながら上手さが際立つのがエドワード四世の久保酎吉さん。
出番が少なすぎるのと怒濤の二幕のせいで
忘れがちになるエドワード王だけど、
弟クラレンス公を死なせてしまったと嘆く
酎吉さんの演技は賞賛されるべきだと思う。

大森博史さんのバッキンガム公も良かった。
小悪党の極みみたいなバッキンガムを軽妙に演じてて大森さんらしかった。

実は榎木孝明さんのスタンリー卿が一番ズルイのかも。
あまり表情を変えずに演じた榎木さんは上手いけど
やっぱり女優陣の強烈さに負けてしまったかな。。

ヘイスティングス卿の山本亨さんもクラレンス公の若松武史さんも
リヴァース卿の天宮良さんも上手いんだけど早めに死んじゃうしなぁ。。

挙げていくとやっぱ豪華だよねぇ、キャスト。

フランスに亡命してフランスナイズされて
金髪で帰ってきたリッチモンド伯の川久保拓司くん、
なんとなくマザコンちっくに見えちゃう森本亮治くん、
リチャードの腹心の増沢望さんも西川忠志さんも悪くはないんだけど
男優陣が女優陣に押されてしまった感は否めない。。

で、役者生活25周年おめでとうの古田新太氏。
古ちんのリチャードはもうあれでいいような気もしてきた。
3回観るうちに慣れちゃったのかなぁ。
柄には合ってるからかもなぁ。

週1でテレビの深夜生番組持ってて、
公演中もやってるのを見た時に
「明日の台詞大丈夫かなぁ。。」と思ったけど。
体力はありそうだし、舞台大好きってのもあるだろうし。

たださ。
これからだんだん歳とっていくんだから
滑舌とかの欠点を克服する努力はしてくんなきゃね。

そんで、もうちょっとしてから古ちんと久世姐で
面白いヤツやってくれんかなぁと。

もちろんいのうえ演出でね。

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2009-02-03(Tue) 00:00 | 観劇 | ストレートプレイ | CM(2) | TB(1) | 編集 |

コメント
  • 2回目の感想かけた(笑) from 麗

    ぴらさんの感想読んで、ますます理解!!

    娘のエリザベスって、原作には名前しか出てこないんだ!
    だから今回の舞台では台詞が一切ないんだね。
    ってかその役柄を作って舞台上に登場させた事は、
    逆に凄いことだったのかー!
    >これがいのうえさんがやりたかったことを理解する一つのポイントかなぁと。
    すごく理解です。目からウロコ状態っす。(笑)

    >いのうえ版マーガレットは感情のまま。
    本当にそうでした。
    リチャードに対する”恨み辛み”はもちろんなんだけど、
    エリザベスに対する言葉もキツかったよねぇ。
    やはり王妃という立場を羨んでのことでしょうか。

    いやはや、、、やっぱり「リチャード」は奥が深いっす!

    2009-02-15(Sun) 00:14 | URL | #qhVXTLRM [ 編集 ]


  • もうねー from ぴら

    記憶が薄れてきてるけど。。。
    あらためて原作を読むと
    リチャード以外は女性たちの印象が強いですな。
    いのうえさんはそこをちゃんとやりたかったのかなーみたいな。

    マーガレットはね、羨ましいのもあるし妬ましいのもあるし。
    でも最後はチラッと同情もしてた気が。。。
    王妃だった頃は優しい人だったんじゃないかとちと思いました。。

    そんなこんなで男優陣が薄いのは仕方なかったかな~という気はしますね。
    大阪のみのエドワード王藤木孝さんがどうだったのかなーってのが気になるところです。
    薄い藤木さんは想像できないので(笑)

    2009-02-16(Mon) 23:33 | URL | #UAFbf53c [ 編集 ]


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