しっかし贅沢なキャスティングだよねぇ。
主役の草剛くんと
大竹しのぶちゃんはもちろん
脇を固める出演者がチョー贅沢。
でももったいないって感じはあまりしなかった。
この芝居の脇って
これくらいの役者さんたちが演じてこそって気がしたもんで。。
ただ。。
神野三鈴姉さんがババァと呼ばれたことは軽くショック。。。
篠井英介姉さまが婆さんと呼ばれてもショックじゃなかったのに。。
芝居の中で感じた違和感。。
草くん演じる忠太郎の口調が
いわゆる新国劇やら大衆演劇の渡世人風なのに
言い回しが現代調なこと。
どの場面でもある種見せ場なんだから
渡世人口調でさら~っと言われても困るんだな。。。
とりあえずどっちかに統一してくれって思った。
あ。。。
これかな?
あっさり淡々と感じた理由。。
忠太郎ってある程度見得切る芝居が必要かも。。
ラスト近くの「目をつぶろうよ」って台詞。
沢竜二さんあたりがやると
これぞ見せ場!!って感じで軽く見得切ると思う。
草くんに見得切れとは言わないけど
あの台詞だけじゃなく
渡世人口調を現代風言い回しでされてもこそばゆい。
いっそ普通にテレビの時代劇っぽくても良かったんじゃなかろか。。
原作に忠実らしいけど
ちょっとくらいのアレンジも必要だべさ。。。
いい意味で印象的だったのは。。
ヤクザな息子を罵りつつ必死で守ろうとし、
字の書けない忠太郎に手ほどきする
半次の母・おむら(
三田和代さん)の情愛の深さ。
寄席の帰り、迎えに来た息子に
ちょっとテレながらも嬉しそうに甘える母(
梅沢昌代さん)の可愛らしさ。
おはまが営むお店『水熊』の板前・善三郎。
高橋克実さん。
克実さんが凛々しいのよ。かっこいいし。
高橋長英さんの金五郎の俗物っぷりも手堅い。
三鈴姉さん、ババァと言われようと
優しくされて人間扱いされて嬉しそうな顔がカワイイ。
英介姉さんの老婆の哀れっぷりもよろし。
しのぶちゃんは言うことなし。
気持ちの流れが自然で明確です。
決してつまんねーって芝居ではないけど
1回観ればじゅうぶんです。。。