私はケラさんの音楽の使い方が好きなんだと思う。
芝居の中でもカテコでも使われた『カチューシャ』なんて
今までこんないい曲だと思ったことはなかった。
特にラストの『カチューシャ』は
なんとなくテレビで観た「上海バンスキング」を思い出しちゃって。。
大森博史さんがサックス吹いてるだけで感動。。
パンフで大森さんが
「ケラさんの舞台は自由劇場に近いものを感じる」
みたいなこと言っててね。
あーなるほど・・・と。
リアルタイムではオンシアター自由劇場観てないんだけど
なんとなくわかる気がするのよ。。
ケラさんは好き放題、自由にやってると同時に
そこに観客がいることを絶対忘れないんだと思う。。
どん底っつっても、まあ社会の底辺に暮らしてはいる連中だけど
そんなに悲惨さは強調しないで
そこの住人たちがその生活になじんでるようではいても
心のどこかで抜け出せるもんなら抜け出したい、
それを押し付けがましくなく訴えてくる。
段田安則さんのジイさんの登場が
どん底の住人たちにちょっとずつ
波紋のように影響を与えていく。。
そのあたりの表現が押し付けがましくないのよ。
だから逮捕されたり自殺したり
可哀想な終わり方の住人もいるのに
見終わった後に、イヤな気分にならない。
むしろ爽やかだったりする。
原作は暗くて重いのかな。。
たぶん暗いし重いんだろうけど
この舞台は明るくてポップ。
そんな印象。
出演者では段田さんと
山崎一さんが特に上手い。
上手すぎる。
大森さんも
マギーさんもいい味出してた。
出演者みんな良かったよ。
WOWOW放映が待ちどおしくってしょうがない。