とにかく音楽の使い方が良い。
イケメン尺八演奏家・
藤原道山氏の生演奏もよければ
モーツァルトも非常に効果的。。
余談:
道山さんが役者として使われてるシーンがあって
セリフはないんだけど、ちょっと面白かった。
日本人のくせに普段和楽器に接することがほとんどないわけですが
血なんですかねぇ…尺八の音色が心地よい。。
セットが水墨タッチの屏風風の背景に
普通の木箱を椅子にしたり、テーブルにしたりケーブルカーにしたり。
余計なものを排除したシンプルな舞台装置でした。。
おかげで書簡の中身がより浮彫りになって。。。
役者さんたちの膨大な量のセリフや
計算された動きにも余計な邪念を持たずに入りこめた。。
鹿賀丈史さん、お疲れなのか歳なのか…カミカミで。。。
中学生時代もあって、それはそれなりにそう見えたし
靖明というキャラに合ってるとは思うんだけど。。
ただ、
西牟田恵さん演じる令子とのやり取りは
恵さんと相性が良いのか、靖明像がはっきり見えた。
ん~…あそこは大事なポイントだったからな~
…ま、この芝居はポイントだらけっちゃだらけなんですが。。
なんか好きなんですよ、
余貴美子さん。
舞台観るのは初めて。
泣きの演技が良かったな~
や、全体的に良かったんですよ。特にって事です。。
亜紀はいわゆるお嬢様なんだけど
芯の強さもあって、でもって可愛くもあって。
障害者の息子としっかり前を向いて生きていく決意をした亜紀に感動。。。
さすがの説得力だと感動。。
この二人以外は何役もこなさなきゃいけないわ、
手紙も読まなきゃいけないわで大変だったと思う。。
段取り覚えるだけでも大変そうだ。。。
馬渕英俚可さんは色っぽい系担当。
心中相手だったり、
西川浩幸さん演じる亜紀の再婚相手の愛人だったり。。
「ウィンズロウ・ボーイ」からまた一段と上手くなって
数段キレイになって。。。喜ばしい。
恵さんは…ん~癒し系担当かな。
前半は亜紀んちのお手伝いさん、
後半は靖明に尽くしまくる令子。
最初は滑舌悪いな~と気になったけど
だんだん気にならなくなっていって
令子さんの「帰っておいでよ」の包容力は泣ける。。
笑いを取らない西様は初めて見たかもしれない。。
「サンタクロースが歌ってくれた」以来
笑いと哀愁を振りまく西様しか見たことないからチョ~新鮮。。
あ、靖明の先輩やってる時にちょっとだけ笑ったけど。
二枚目の西様はステキどした。。。
亜紀を心配し、優しく厳しく見守るお父さんは
高橋長英さん。
靖明と離婚させるきっかけになった言葉を後悔しながら
亜紀を見守り、再生を後押しするパパを
おちゃめな部分も見せつつ演じる長英さんもステキどした。。。
その他、喫茶店モーツァルトのマスター夫妻の
清水幹生さん、
神保共子さん。
心中事件の現場の旅館の女将・
野沢由香里さん。
亜紀の脳性麻痺の息子と借金取立て屋のチンピラを演じ分けた
植田真介さん。
みなさんお見事でした。
尺八のキレイな音色も忘れがたい。
道山さんお見事です。
「生きていることと死んでいることは同じことかもしれへん」
そんなことないです。
死んだら終わり。。
生きてりゃいいこともある。
生きてたらやり直しもできる。
生かされてるうちは生きなあかん。。。