結論からいうとおもしろかった。
そして悲しかった。
さくら隊9人、そのうち7人は死んでしまうわけですから。原爆で。
死ぬシーンはありませんけどね。
プログラムに書かれてる、さくら隊の壮絶な最期を読むと
空襲警報に怯える園井恵子さんに悲しくなってくる。
出演者はそれぞれ達者。
土居裕子さんと
森奈みはるさんの歌声がきれい。
森奈さんは動きもきれい。さすが元宝塚。
辻萬長さんはなぜか軍人がよく似合う。薬売りには見えないもん。
けっこう好きなんですよ、木場勝己さん。
何年前だっけ、「MIDSUMMER CAROL」の大貫には泣かされました。
前半はムカついたけど。
今回もさくら隊の座長、素敵でした。
久保酎吉さんの大学の先生もおちゃめ。
ただし、出征した教え子の「おかん」で埋め尽された遺書の件は
戦争に飲み込まれた教え子への愛情と後悔に胸がつまった。
思想は置いといて、職務に忠実であろうとする
河野洋一郎さんの軍人。
戦後はマッカーサーの元で働いてる。
当時はそんな人は少なくなかったのかな?
河野さんの役は、真面目な芝居が多かったけど
劇中劇の無法松の稽古には笑いました。
そして、なんと言っても上手い!と思ったのは
大原康裕さんと
栗田桃子さん。
失礼ながら、お二人を観るのは初。
冷酷になりきれない特高刑事と
言いたいことを言いまくる紙屋町ホテルの名義上の経営者。
このお二人の芝居に、笑ったり、じーんとしたり。
さすが文学座。
時期的にいろんなメッセージも、さらに深く受け止めてしまうけど
楽しい舞台であることも間違いないです。
来年にも地方&俳優座劇場でのロングラン公演が決定してるそうで。
土居裕子さんに代って
中川安奈さんが参加。
俳優座劇場は好きな劇場だし、観に行きたいけど。
ちょうどゴールデン・ウィーク…チケット取れるのかな?