わたくし、これのオープニングがたまらなく好きでして。
音楽、映像含めて、紗幕の向こうに出演者が浮かび上がるっちゅうのが
なんか知らんけどわくわくするんです。
まあナイロン公演にはありがちな演出ですけど
KERAさんのセンスが好きなんでしょうな。
出演者で印象的なのは、まず岡田義徳くん。
五斜池家の長男で精神科医の藤吉郎に人体実験の被験者にされる調雄吉。
出番的には多くないけど、健全な精神状態から廃人状態までの過程がめちゃめちゃ上手い。
雄吉の奥さん園子の犬山イヌコさんも上手かった。
雄吉に徴兵逃れをさせた後ろめたさ、
藤吉郎が雄吉に何をしたか知っていながら
全てを飲み込んで献身的に雄吉に尽くして前向きに生きていく強さ。
さらっと難しい役をこなすよね。
藤吉郎の山崎一さん、次男定夫の生瀬勝久さん、藤吉郎の妻フサの高橋惠子さん。
ヤングシニアのトリプル主演のような扱いですが、
こっちのシニアトリオのほうが物語の主軸。
・・・と、ここまではだいぶ前に書いてた。
あれからいろんなことがありすぎてね。
記憶も薄れてしまった。
覚えてるのはシニアトリオの安定感。
そしてもう一人の兄弟をなくして以来、
自分を隠してツッパって生きてきた末っ子の京が
初めて箍を外して子供のように泣きじゃくり、
お兄ちゃん二人に甘えるシーン。
北村一輝さんは取っつきにくそうな容貌ですが、
意外に可愛らしい役がハマる人だと思ってます。