予備知識ないもんだから出だしから謎。。いい意味でね。
年老いた羽の生えた男が出てくるんだもん。
ウリセスの成れの果てだとわかっても
なんで羽生えてんだよ~からストーリーに引っ張り込まれる。
他に身寄りのないエレンディラだから
おばあちゃんには従順。。
客観的に見るとひでえバーサンなんだけど
おばあちゃんに悪気はないんだよね。。たぶん。。。
おばあちゃんなりに孫を愛してると思うんだわ。。
おばあちゃんはおじいちゃんを愛してて
そのおじいちゃんと同じ名前の息子も愛してて
でも二人とも死んじゃったから
その血を引くエレンディラも愛してるんだけど
愛し方がわからないだけだと思うんだわ。。たぶん。。
一緒にいるための手段が召使代わりにこき使うことだったり
家がなくなってからは自分仕切りで売春だったりなんじゃないかなぁ。。
お金に執着するのは淋しいからかなぁ…なんて思ったりした。。
冷酷なだけじゃない気がすんのね。。
エレンディラもおばあちゃん嫌いじゃないと思うんだよね。。
ただ心の奥底で自由を求めてる。。
修道院にいたんじゃおばあちゃんとこより不自由だもんね。。
その思いから生まれたのがウリセス。。
白孔雀も人間としてエレンディラの前に現れることを望んだ…みたいなさ。。

アッキーと美波ちゃんのカップルはお似合いだったね~
ピュアというか、無邪気というか。。
この役をほかに誰か…と言われても思いつかない。
それくらいハマってた。
アッキーの芝居が変わったような。。
「モーツァルト!」とも「TOMMY」とも全然違う。
どっか気恥ずかしいわざとらしさがなくなって
ナチュラルな芝居してたと思うなぁ。。。
この調子でヴォルフガングやってくれると怖いもんなし。
美波ちゃんもよかったよ~
台詞回しが一本調子気味ではあるけど
体当たりで演じてて気持ちがいい。

忘れちゃならないおばあちゃんの
瑳川哲朗さん。
素晴らしい。素晴らしすぎる。
この演技にはなんらかの賞を与えてほしいくらいだ。
カーテンコールでの一際大きい拍手は
ご本人に届いたよね。。
國村隼さんは三幕だけの出番かよ~
でも舞台奥にスッと立ってるだけで存在感ある。。
作家というより探偵っぽい感じだったけど
渋いおじさんでかっちょええ~
語り部の
品川徹さんと
山本道子さん
ウリセスの両親
石井愃一さんと
立石凉子さん
他もみなさん、大きな綻びもなく舞台が出来上がっておりました。
ただ一つ。
残念なのはラストシーン。
あれはたぶん絵画的美を作りたかったんだと思う。。
いかんせんアッキーの羽ばたきの動きがマズイ。。
雑すぎて美しくない。。
あれはダンサー系の人にやらせたら
すんごくキレイなシーンが出来上がったと思う。。
吹き替えじゃダメだったのか。。。