個人的には共感できる部分はほとんどない。。
ワタシにとって『いとこ』は近い存在じゃなかったから。
恋愛対象どころか友達にすらならない存在だった。。
ただ、そういう状況になった場合の
本人たちの不安はよくわかる。。。
実際そういう夫婦を知ってるので。。。
不安とか恐怖とかはあると思う。。
ん~。。そのへんの精神状態を芝居にしようとの考えはわからんでもない。。
登場人物の思いは理解できるんだけど
共感できない分、ちょっと引きで観てしまったような。。。
登場人物たちが口にする病名、
たとえば口蓋垂や口蓋裂ってほとんどの人にはわかんないだろうとか
宮本裕子さんが淵に乗ったポリ容器は何故倒れないんだとか
お母さんまでのび太って言うか~~~とか
変なことばっか気になっちゃったかも。。。
芝居の完成度は高いとは思うんですけどね。。
再演らしいし。。
役者さんたち上手いし。
渡辺美佐子さんを観るのは…「グリークス」以来ですか。。
地声はけっこう高めな方だと記憶してますが
わりとトーンを落とした声から始まって。。
会話劇って退屈しがちなんだけど
声を使い分けて変化をつけてるので飽きない。
暑さもたけなわ、ちょっとお疲れ気味なのか
カミカミな時もありましたが。。。
明日、ってか今日で終わりなので
体力もたせて、なんとかがんばっていただきたいと。。
ベテランの風格というか、貫禄というか
カラーの違う共演者たちを懐深く受けとめる感じがいいです。
佐野史郎さんの舞台は初めて観た。
個性派に見られがちだけど、案外正統派。。だと思う。。
シリアスな芝居には重みがあるし
コミカルな芝居には軽快さがある。
ぽそっとツッコミ入れる間とトーンが最高です。
宮本さんはやっぱストレートプレイのほうがいいや。
4小節くらい歌うだけでぴよっとなってたし。
ミュージカルから出発した人だけど
基本的に芝居の人なんだな。。。
コゼットやマグダより
イピゲネイアやタマキやオリヴィアのほうが印象深いもん。
大竹しのぶさん、中嶋朋子さん似の演技派…と言ったら褒めすぎかな。。。
向井孝成さんは
燐光群所属だそうな。
なるほど、坂手さん好みというか坂手さんタイプというか
ナイーブな芝居の上手い人です。
コメディぽい芝居もイケる。
銀河鉄道999の車内みたいなセットは雰囲気があってよかったし
別荘汽車の向こうの森も
摩訶不思議な世界に合った面白いデザインだったし。
照明も工夫してあってなかなか興味深かったし。
(渡辺さん演じる作家は目を患ってるので照明は重要ポイント)
ただテーマとしては好みが分かれそうな芝居でしたな。。
余談:
今回初めて芸劇の小ホール1に行きました。
小ホール2よりコンパクトで観やすかった。
ここの雰囲気、かなり気に入った。。。