作品以前にまずロビーパフォーマンス。
帝劇の客席数に比べたら極端に狭いロビー。
あそこでやったら人が通れないのがわかりませんかねー?
お年を召した方が困っておられましたですよ。
なんかやるなら客席内で、しかも席につきたい人の邪魔をしないやり方ってもんがあるでしょうに。
安易なサービスならやらないほうが親切ってもんです。
オーバーチュアとか長いのは仕方ない。
でも指揮者目立ちすぎ、調子に乗りすぎ。
気が散るからやめてほしい。
作品自体は古き良きロンドンミュージカル。
まあ、多少古臭いけどいい作品だと思います。
しかしねー。
観終わった時に最初に思ったのは、
「演出の山田和也氏はこの作品を理解してないんじゃないの?」
ということでしたよ。
確かにコメディ要素もありますが、「ミー&マイガール」の本質はコメディだけじゃ表現できないんじゃないですかねぇ。
この公演を観るにあたり、あまり予備知識もなく、ちょっと不安だったので
以前、ネットオークションで手に入れたビデオを、じっくり観賞しました。
各役の大まかな役割分担、感情の流れ、ストーリーの流れなどは掴めたと思います。
ビル、サリー、マリア、ジョンには確実に客席に気持ちを伝えるべき台詞や動きがあります。
例えばビルが育ちにも財産にもランベスにさえこだわっていない、
ただサリーと一緒にいられればいいということ。
サリーが何を迷い、いつから何故ビルを諦めようとするのかということ。
ジョンが何故ビルとサリーの味方になったのか。
マリアがビルをヘアフォードの一員と認めた瞬間・・・etc
これらを含め、話の中で大事なシーンや瞬間が「コメディ」というある意味便利な言葉の陰に隠れてしまい、勢いだけで押すあやふやなストーリー展開になってました。
ビデオを観る限り、この作品はギャグだけで成り立つもんじゃないでしょうに。
気になったのはビルの一人称が最後まで「俺」だったこと。
ビデオでは途中から「僕」になってます。
些細なことかもしれないけど、「俺」が「僕」に変わることで、サリーが「ビルは違う世界の人間なんだ、身を引かなきゃいけない」と思うことに説得力が出るんじゃないですかね~
ビデオは宝塚公演のものですが、これもそんなによかったわけじゃないんですよ。
自分は宝塚苦手だし、歌詞とか台詞は古いしね。
こっちも必ずしも満足できるものじゃないですよ。
でもどちらがよかったかと聞かれれば、少なくとも演出は宝塚のほうがまともだと思いますよ。
ぶっちゃけビル役者、ビルをやれる人材さえいれば宝塚向きの作品なんじゃないですかねぇ。
ビルという役は主役だからというわけじゃなくて、役者の資質が明暗を分ける気がしますねぇ。
カーテンコールで上から降りてきた
あの歌詞の書かれたプレートはなんじゃ…
「おかあさんといっしょ」の公開録画かと思たわ…
演出が陳腐すぎて呆れを通り越して眉毛が段違いになった。。。
長くなったので、個々の役の感想は次回に。